Fixed point observation in a sea of alcohol.

Bar を定点観測しています。

Bar 入門1

Bar はハードルが高い,そんなことを思っている人たちのために,Bar 入門を書いてみようかと思う。個人的な見解も交えつつ書くので,えっ?と思うこともあるかもしれないが,ご勘弁を。

 

自分が Bar に行くきっかけになったのは,セントエルモスバー新宿店。残念ながら今はもう無くなってしまったが,クールな内装の割に,砕けた店でバーテンダーの方々も気さく,とても行きやすかった。ここで,いろいろなカクテルについて教えてもらった。

 

Bar に行くにあたって,自分が気をつけていることはお店とのいい関係を築くこと。例えば,服装。短パンやサンダルではやはり行かれない。リゾート地のホテルバーならばそれでもいいのかも知れないが,東京では無理だ。Tシャツもなじみのある店ならともかく,初めて行くようなお店では避けておきたい。入店したら席に案内されるのを待つなんてのも基本。お店の側もいろいろ考えて席を配置してくれるので。

 

バーテンダーを「バーテン」と略すこともしない。これはフーテンとかけているという説もあり,バーテンダーの蔑称であると考える人も少なくないからだ。お客様は神様だとか思うのではなく,お酒のプロフェッショナルとして敬意を持って接したいと思っている。実際に,いろいろなことを教えてもらうことができるわけで,そういう意味では自分の先生になってくれる人たちなのだ。

 

初めて行くバーで注文をする場合には,まずは,お任せではなく,きちんとカクテルを指定することにしている。全然知らない人にお任せされても困るだろう。同行者にも自分の出来る範囲で,具体的なものをオススメするし,同行者がイメージで注文したいときも,ベースやリキュール,フルーツなどについてなるべく具体的な表現を引き出すようにしている。2杯目以降は自分の好みを話しつつ,ある程度はお任せすることもある。そうすることでお店の特徴もわかる。カクテルのレシピ集を持っていたり,調べていたりする人なら,今日はこれを飲むというのを決めていくのもいい。ただ,作れないと言われてしまう

ようなメニューもあるので,初めて行くバーでは特に注意が必要だ。

 

作れない可能性があるメニューは変わった材料が必要なものと,手間のかかるもの。後者の代表例はプースカフェの類で,比重の違う様々な色のお酒を重層した虹色のもの。これはほとんどのバーで,禁忌に近い。どうしても作って欲しければ,なじみのバーで,極端に空いている時間を狙うしかない。変わった材料としては,例えば,クランベリージュースやパイナップルジュースなどのちょっと珍しいジュース。トマトジュース以外はフレッシュフルーツから絞ったジュースしか使わないというお店も一定数あるので,そのようなお店では柑橘系以外が無いこともしばしば。あとは,シャンパン。シャンパンを使ったカクテルはグラスシャンパンを出しているお店でしか飲めないのが普通。ボトルで注文するならその限りではないと思うが。その他,珍しい材料として,卵,コーヒーなど。

 

バーに行く人数の基本はやはり3人以内。4人以上になる場合は,テーブル席の多いバーを探す方がよい。あるいは,よく行くバーに電話で確認をする。席が空いていても4人以上はお断りというバーもある。うるさくなりがちだからだ。

 

と,まあ多少気をつけていることはあるのだが,基本的はそんなに怖がる必要はないと思う。Bar は基本的に一人客を歓迎してくれる。仲間と行くのになれたら,一人で行くことにも挑戦すると世界はぐっと広がる。